暴走に現代の職人魂を見た

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結婚10年目で、今まで 何とかやりすごしていた モラハラ旦那が 

女作ってイカレテ現在絶賛大暴走中 なのですが。

どうして、逃げろ逃げろといいつつ、 自分は今まで逃げなかった かというと。

うーん。やっぱ、怖かったんでしょうね。

母子家庭になること。

あと、 私にはともかくとして、

娘には、 やさしかった。 あ、過去形ね。

父と娘2人で、よくお出うかけしたり。

外面のよさから、 近所の子ども達も一緒に車にのっけて、 プール行ったり 潮干狩りいったりしてた。

だから、最初に旦那が豹変した時、 娘は 何がおきたか理解できず、

「もとのお父さんに戻ってほしい。 そして、3人でまた 平和に生活したい」

と、主張しました。

ただ。 何度も、 実感して、 余りに行動がひどいと 抗議したもんですが。

モラハラ旦那にとっては「俺にはちゃんと 温かい家族がいる」というアピールができれば、それでいいんです。

今まで何度もありましたけど。

休日朝、「天気がいいなー。 そうだ、海でも見に行くか」

と思うと

行き先も何も告げずに

「いいから、車に乗れ」といいます。

車乗ると、 行き先は、自分の頭の中のみで、 適当に決めます。

だんだん、「家族とドライブしている俺♪」モード。

家族、何処に連れて行かれるか分からないから、 面白くもなんともない。

お昼になって、 お腹空いても、

「俺がまだ食べたいモードじゃない」と、14時、15時頃まで、車はしらせます。

運転疲れたら、酒飲んで、酒抜くために、寝ます。

帰り、 深夜 ということ、 もう、娘が幼稚園入る前は、何度も何度もありました。

全然面白くないし。

でも、モラハラ旦那にとっては、「家族とドライブできる、 幸せな俺」と、

「俺が行きたいところに行くんだから、お前らも楽しくないわけがない」という俺様モードな俺が

仲良く共存しているので、

全然違和感ないわけです。

この傾向、もう、7~8年かけて、 説得して説得して、 妥協して妥協して、

ようやく、夏休みの旅行なんかも

ちゃんと 事前に宿とって、 どのあたりに行くとか、 何をするとか、

事前にお知らせ頂けるように、なりました。

「側室」が出現して、 家庭がめちゃくちゃになる前は。

これって暴走の工場

の続き?だったりします( ´艸`)

あと、少し?長いです~~OKな方どうぞ~(°∀°)b

「はぁぁ~~」

 これって、前の私だったら贅沢な悩みだって喜ぶ状況でもあるけど……こういうことって、あるのねぇ……。

俺のお陰? 俺のせい? 2

「はぁぁ~~」

 今や売れっ子芸能人の1人と言える女優京子が、事務所内とはいえ深い溜息を何度も漏らせば注目を浴びるもの。だがその視線の先に大好きな親友を見つければ、表情もクルリと変わった。

「モー子さぁ~~~~~~ん。久し振り~~~♡」

 キョーコの親友の名前を呼ぶ語尾にはハートマークが飛び交っていたが、奏江はいつものように冷静にビシバシと叩き落としていた。

「はい、はい、久し振りね。相変わらず元気みたいね、アンタも」
「あ……うん…まあ、ぼちぼちだけど…」

 キョーコは親友に会ったにしては、先程の溜息の理由で小さく溜息が漏れた。

「なによ。時間あったら付き合って欲しいって言ってた割には、イマイチの元気ね」
「あ…うん、ごめんね。その…部室で話していい?」
「いいわよ。今日はこの後は仕事も無いから」

 既にラブミー部は部室だけの形になっているが、内緒話にはいい場所として時折使っていた。

「ランジュエリーを買いに付き合って欲しいの…」
「そんなの…彼に付き合って貰ったら?」

 キョーコは蓮との交際について、奏江には早めに報告をしていた。
 以前ほどの嫉妬の視線は向けられないながらも、「俺のキョーコ」という独占欲は抱かれたい男にしてはキョーコ1人だけに向けられている為か、全て自分色に染めたそうだ。

「ランジュエリーなんて恥ずかしいし……」
「でも恋人ならランジェリーでもいいんじゃないの?」
「だっダメダメ! 買い物に付き合って貰ったら、買い物がどうなるか……はぁ~~~」
「ああ…そういえば、アンタの事には際限なかったって言ってたわね?」

 前にキョーコから、「これって普通? 違うわよね?」と、芸能界一忙しいと言われる男がキョーコの為に使った時間と金額に、キョーコが嬉しいよりも青くなった買い物デートを訊いてきた事があった。

「そうなの。優しいと言えばそうだけど、底無しだし、私の為だけにっていうのも勿体ないし……」

 奏江はキョーコの控えめな言葉に、自分も若手の中では売れている芸能人で、まだ公表していないとはいえ若手芸能人のトップを行くいい男が恋人ならば、自らも着飾りデートでの買い物は奢って貰って当たり前と思えない処は、相変わらずだと小さく笑った。

「まあ、男が彼女の買い物に付き合うなら、買ってあげたくなるらしいけど…。彼女がその着飾った姿も嬉しいんでしょうね」
「ダメダメ、違うから! 普通の基準じゃないもの!! ひとつ手に取ったら『もうひとつ要る?』って、買い方の基準が違うの!!」
「忙しいから纏め買いとかするんじゃないの?」
「そういう感じじゃないの! 普通は最初から纏め買いはしないと思うもん!」
「まああれだけ忙しいなら、お金には困らないでしょうけどね…。それに自分で使う暇もなさそうよね…」
「う~ん、そういうことは私も直接聞いた事はないの。仕事が忙しいのは確かだし、スポンサーからの頂き物もあるみたいだし、身に着けるモノはCMもあるから多少制限もあるから、選ぶのは仕事の打ち合わせしながら選ぶらしいの。それが身に付くからスポンサーからの支給にもなって継続するんですって」
「はぁ~、さすがに敦賀蓮は身に着けるモノは本物に見えるって言われる訳ね」
「その辺りはお家も上流階級で、良いモノを身に着け慣れてるのが板について見えるのよね…。生まれ付きというか自然に身に付いた習慣みたいな」
「なるほどね。敦賀蓮はミステリアスで謎が多いって噂されてるのは、そういうところもあるのね」

 育ちも良ければ、稼いだお金の使い方もスマートにもなる人も多い。大きく使う時は相手に対しての気持ちも大きさにも寄るのだろう。
 忙しい故に自分に使うことも少なければ、愛する恋人に使って愛でたいのが男のステータスともいえそうだが、蓮の場合はただ単に暑苦しいほどの愛情表現は遺伝らしい。

「自分ではあまり使わないからって、……プレゼントで懲りたもん。嬉しいを通り越しちゃうのよ~~」
「それなら、買った代金だけ払って貰うのは?」

 キョーコが両手で×印を作って思い切り首を振った。

「ダメダメ。それも支払いだけじゃなくて、それ以上の金額をプラスして良い物を買って、プレゼントに付けてくるのよぉ~~。支払いの時に何を買ったのか聞いて、同じ種類でプラスしてくれちゃうのぉ~~」
「…はぁ~プレゼントもマメというか、断りにくくしてくるわね…」
「そうなの。『俺も楽しみだから』って……嬉しいけど、困るの!!」
「アンタは贅沢しない方だし、向こうはボンボンで贅沢が普通なの?」
「あの……、あまり詳しくは言えないけど上流社会って言えるご家庭で育ったの。だから平均よりは贅沢って言えるみたいなの」

 まだ蓮の事は公表されていない為、キョーコも大きくシンプルに答えた。
 まさかクー・ヒズリ、保津周平が父親というのは、まだ親友でも言えなかった。

「まあだったら価値観はその時に固まったわね。今の彼もモデルのイメージもあるから、オシャレならそれなりに裕福でお金も持ってる方が合うからしょうがないんじゃ無いの? でもそのままアンタにも買うって言うのは、アンタが自分のモノっていうのを周りにも言いたいのでしょうね…」
「…そんなのわかんない……」 
「それはそれは…」

 奏江も敦賀蓮のキョーコへの愛着の程に呆れた。
 そこへキョーコの携帯に電話が入った。
 誰と想像しなくとも、キョーコのプライベート番号を知る数少ない特別な相手からだ。

「もしもし。蓮?」
『キョーコ。買い物はもう出掛けたの?』
「いえ、琴南さんと待ち合わせたところです」
『もう少し早く言ってくれたら、俺も付き合ったのに…』
「蓮は忙しいから無理しないでください。それに私も親友とのショッピングを楽しみたいですから…」
『俺とのショ
ッピングはイヤなの?』
「…そこまでは言ってないでしょう?」

『キョーコの為なら俺は時間も作るし、
それにキョーコがキレイに着飾るなら、
キョーコが喜ぶなら俺も嬉しい
馬の骨はいらないけど、
キョーコが魅力的になるのは俺の為にも嬉しい…』

 蓮のキョーコ愛がいつまでも続きそうでキョーコは言葉を挟んだ。
「あの…蓮。そろそろ買い物に出掛けたいので…」
『ああゴメンね。ステキなの見つかるといいね』

 キョーコも蓮の気持ちがイヤなのではないが、電話という形で言葉だけに集約されると熱っ苦しさにも疲れそうになる。
 奏江も知らないではないが、横で漏れ聞こえてくる恋人への執着ともとれる暑苦しさに溜息が出てきた。

「アンタ……あんなのしょっちゅう言われているの?」
「うん……。嬉しいけど、私には分不相応な気がして……」
「それは向こうがアンタに相応しいと思ってたら、それでもいいと思うけど……はぁ~~~」
「モー子さんでも、溜息が出ちゃう?」
「出るわよ…。アンタから惚気話は聞いていたけど、『抱かれたい男No、1』が、アンタに骨抜きね…」
「えっ!? 惚気話なんかしてないわよ!」
「……今までさんざん訊いたのが、惚気じゃなくて何?」
「えっ!?」
「アンタ……自覚無しで惚気てたの?」
「…モー子さんに相談してたでしょう?」
「……してない。惚気だった…」

 溜息を奏江は吐いてから、初めに話しかけられた事に話を戻した。

「それで…ランジェリーの買い物は、いつ行くの? この後なら時間あるわよ」
「ありがとう、モー子さん!!」
「でもこの前にも行かなかった?」
「………うん。サイズが合わなくなっちゃって…モー子さんならセンス良いから…」
「サイズねぇ…。まさかお腹じゃないわよね?」
「いえいえ、その…バスト…なの……」

 キョーコはその理由で頬を染めた。

 蓮とのクリスマスディナーで恥ずかしい事になって…////
 だからその夜も……はぅ~…////
 その日から、ドラマの衣装さんには全身の採寸をしてもらうようにしてきたのよね。ドラマの衣装にも関係するから二つ返事でお願い出来る。
 ……ドラマ中にワンサイズ変わる事はないけど、次のドラマで…半年後ぐらいで採寸してもらったら…丁度ワンサイズって……どうして?////

「あら、前にもブラを買いに…」
「……お願いします……////」
「また育ったの!? …甲斐甲斐しく育ててるのね、アンタの旦那」
「まだ旦那さんじゃないし、その言い方止めて、モー子さん……////」
「ふぅ~~ん、『まだ』なのね。で、イチャイチャが原因?」

 キョーコのバストからウェスト、足先そしてまた頭のてっぺんまでと、奏江の視線が舐めるように見た。

「あのぉ~~~ですね……」

 言葉で聞かなくても、キョーコの染めた頬や言いよどむ姿で奏江には答えているようなものだ。

「まぁ~仲の宜しいこと…」
「う……」
「どうせだから誘惑するランジェリー……選んであげようか?」
「あっ……いや、その系統は…」

 何かを思い出したようにキョーコが真っ赤になってしまった。

「沢山あるからいらないの?」
「じゃなくて……懲りたから……」
「懲りた? なんかあったの?」
「あったから……いいの~。もう…懲りたのぉ~~」

 奏江が想像するには、誘惑されすぎた男が頑張りすぎたってこと?
 可愛く恥ずかしくてふくれるキョーコに、奏江は大きく溜息を吐いた。

「じゃあアンタの希望するのだけで良いわ。サイズ測って、選んで、フィッティングしてもらって、ソコも成長しましたってことで良いのね?」
「ソコも成長しました…って、モー子さんの意地悪ぅ~。元々少なかったんだもん。モー子さんみたいになかったからぁ~~」 
「女としても育ててもらったって事でしょ?」
「お、女としてって~~~////」
「悪い意味じゃないわよ。女優なら女性としても成長しないといけないでしょう? それに…大切にされて女性らしくなったのなら、愛される女性の気持ちも充分に分かって、アンタも幸せならいいんじゃないの?」
「……幸せ…だけど……」
「だけど?」
「…幸せすぎる……」
「贅沢な悩みね……」
「…うん、わかってる。わかってるけど…幸せすぎてよく分からない……」
 キョーコの幸せの笑みに、奏江も笑みを浮かべた。

「ふうん。その調子だと、近いうちに交際宣言でもするの?」
「あっ……そう…なの…。今度CMで…初共演出来る事になって…」

 キョーコは会えたなら奏江にも伝えておきたかった事だ。
 ドラマ共演は何度かあったが、CMで初めての2人の共演はキョーコにも嬉しかった。
 しかし、打ち合わせの時に社長経由で伝えてはあったのか、CMサイトは「おめでとうございます」と握手を求めて、会見の席での手筈の打ち合わせとすんなりと終わっていた。

「ああそう言えば…噂で聞いたわ。2人のCM初共演って。その時にやるの?」
「敦賀さんが…その……」
「はいはい、そろそろ付き合って…1年…半ぐらい? 待ちきれなくってCMサイトにもやらせてくれって頼んだんでしょう?」
「うっ…そうなの…」
「CMサイトも、そういう明るい話題とのセットなら、2人とも売れてるし話題性もいいって言うわね」
「…なんかモー子さん、後ろで見ていたみたいね?」
「アンタとあの人なら想像付くわよ。宣伝と、アンタへの虫除け宣言、馬の骨に折れてもらって、後はアンタには自覚を促して、次は結婚のお知らせをいつにするかって考え始めてるんでしょうね?」
「…うぅ……そう…思う?」

 キョーコは下からそっと見上げるような目で、少し怯えているように奏江を見た。ここまで自分を大切にではあるが、でも逃げさせないような動きは抜かりないと思える恋人の動きが時々怖くもある。

「アノ人にはアンタしか目に入らないんでしょう? 私も気が付いてから見てたけど、アンタのことに関しては振り回されてるし、『抱かれたい男』の顔じゃない程必死になっていたり、アンタも逃げようがない…と言うか、アンタも逃げたいとは思ってないでしょう?」
「それは思ってない…けど、釣り合いが取れていない…気がして…」
「それ…誰が見てる釣り合い? 同じ芸能人? ファン? 芸能記者? …それとも…自分?」
「…う~~ん……」

 奏江は盛大に溜息を吐いて見せた。

「同じ事を敦賀さんに言ってみたら? 敦賀さんなら、俺がアンタを選んだって言うんじゃない? アンタも頑張って女優としてやってきて、敦賀さんはアンタのそう言う姿を…一番よく知ってる人の1人じゃないの? だから人の評価じゃなくて、自分の目で知ってるアンタを選んだんでしょう? 違う?」
「……うん…多分」

 幸せすぎて不安になった時、蓮が『俺がキョーコを好きになったんだ』と言ってくれる。でも……。

「それなら心配することは、婚約会見でいい男の顔が崩れすぎないように気を付けてなさい。それと…敦賀さんなら、暴走して結婚宣言までしないか気を付けなさいね」
「あぅっ…。そ、それが一番怖いのよぉ~~。やっぱりしそうなのかな? ね? その…気持ちとしてはイヤじゃないけど、少しは心の準備が出来るように、少しずつ段階を上げて欲しいの! でも敦賀さん…思ったより……その…」
「そうね、アンタの事になると強引にもなるわね。いつも見てる敦賀蓮じゃない顔になるけど、それだけアンタが大事で、でも握り潰しそうで怖いけど、逃げられたくない…ってトコじゃないの?」
「……そんな風に見える?」
「まあアンタはそんな簡単に潰される珠じゃないでしょうけどね。それに…結婚でもしたら、アンタもしっかりしてるから尻に敷く方でしょうけど」
「はぁ? 私が敦賀さんを尻に敷くなんて、有り得ないわよ~」

 今は隠れての交際中だが、まだまだ蓮の人気は『抱かれたい男No,1』としても輝いていて、古風な考えのキョーコとしてはそんな彼を尻に敷くなど考えられない。

「敦賀さんなら、アンタになら悦んで敷かれるでしょうから大丈夫よ」
「…そ…それは…何処が根拠なのよ、モー子さん!!」
「根拠はないけど、感よ。アンタも先輩の顔は立てるから、周りからは亭主関白に見えても、嬉しそうに敷かれてそうだわ…」

「俺も当たってると思うよ」

「えっ!? つ、敦賀さん!!?」

 買い物に出掛けそびれて話していた元ラブミー部の部室のドアがそっと開いて、さっきキョーコが電話していた蓮が現れて奏江が驚いた。

「れ、蓮!?? どうして此処に……?」
「君が琴南さんと待ち合わせるなら此処の可能性が高いと思ってね」

 よ、よまれてる…と、キョーコも奏江も顔を見合わせた。

「キョーコになら何でも歓迎だね。ずっと一緒に居てくれるならずっと尻に敷いてくれてもいいよ」

 抱かれたい男の座を投げうってでも、キョーコの尻の下の方がいいと奏江にも聞こえた。

「と、ところで蓮はどうして此処へ? お仕事は?」
「ん? 俺のせいだから、俺が買わなくちゃと思ったんだけど?」
「……買ってもらいなさい。私は帰るわ」

 バカップルの相手はバカらしいと、奏江はカバンを持って立ち上がった。

「えっ!? 一緒に買い物に…久し振りに……」
「アンタ達2人と一緒に行くのは勘弁してもらうわ。それこそ私も1回で懲りてるわ」
「え~~~」
「バカップルで行ってらっしゃい!! では、敦賀さん失礼します」

 奏江が蓮に頭を下げて行ってしまった。

「うん。ありがとう。気を付けて帰ってね」
「あ~~ん、モー子さ~~ん」
「俺より琴南さんがいいの?」

 恋人が親友にばかり執着していれば、自分を見て欲しい子犬は尻尾を振ってお強請り目線でアピールを始めた。

「偶には親友との買い物デートをしたかったです!! 蓮との買い物は、懲りてます!!」
「懲りてるなんて……。冷たいね、恋人なのに…」

 蓮は大げさに両肩と両手を上げたアメリカンジェスチャー溜息を吐いて見せた。

「恋人でも、色々限度がありますから」

 じとっと上目目線でキョーコが蓮を見ると、「何が不満?」と蓮が訊いた。

「特に買い物です。一緒に行くのがイヤなのではなくて、必要以上に買い物をして勿体ないです」
「俺はキョーコに似合うと思うモノしか勧めないよ。キョーコがもっとキレイになるのが見たいから、歓んでくれると嬉しいから少し多めに買うだけだよ」
「何処が少し多めですか!? 私が選んだ物が倍になっていたじゃないですか!!」

 それは少し前…危ない兄妹での生活中の買い物の時、キョーコにもその片鱗は見えていたのだが、ここまで本当とは思っていなかった。

「そうかな…。でもキョーコの好みだっただろう? それに俺のせいで買い換えるなら、俺が支払う方が正しいよね?」

 ニッコリと笑って「違わないよね?」と、蓮は否定させない言い方になると、キョーコは逃げ道を失った小動物のリスになった。

「な、何を買うか知っているんですか?」

 キョーコが恐る恐る訊いてみた。

「キョーコが困っていたのはブラジャーだろ? 俺が育てたんだから、俺の責任だしね♪」

 飄々と『責任』という言葉を使って、恋人の用意は自分のモノだと楽しそうな男に、キョーコは顔を片手で覆うと、ひたすら深~~い溜息を吐いた。

 ホントにもう…こんな人だったのかしら?
 恋人になってからは、嬉しいけど大きな愛情を押しつけて…腕に抱き締めて、耳元で甘く優しく囁き続けるようにして、逃げさせてくれないなんて……もうズルい…。絶対ズルい!!
 私も蓮が好きだから…タチが悪い。
 この人だから許してしまう…のよね…。ホント、ズルい!!

「ブラジャーはサイズの合わないと形が崩れるって訊いたからね」
「よくご存じで…。でも私…蓮にサイズって言ってないですよね?」
「ランジェリーにサイズも書いてあるよね? それに、君だって俺のパーツとか言って、服の上からでも分かってるよね?」
「私の場合は人形を作る時に、寸分違いなく作る為の見本としてですから!」
「そうだったね…。でも君のサイズはこの前の買い物で訊いたと思うけどな…。それに素肌を抱き締めていれば分かるよ…」

 妖しい笑みの帝王と言うより似非紳士だと思ったら~~。

 蓮が部室から出る為にドアを開けたところで、部屋の前を歩く女性数人に見つかってしまった。…と言うより、今の蓮の言葉が聞こえ…ちゃったみたい~~////

「今の…聞こえてないよね?」

 蓮がそう言って
女性達は顔を赤らめながらもコクコクと頷くが、チラッと私を見て引きつった笑いの後に足早に去ってしまった。

 あ~~も~~確信犯だ~~。似非紳士になってるぅ~~。
 あの女性達に広めて欲しくて言ったんだ、この似非紳士~~。

「分かって言ったんでしょう? 彼女たちに聞こえるように」
「どう思う?」
「はぁ~~~。……CM後の会見は明後日でしたよね?」

 キョーコは諦めの溜息の後、気を取り直して蓮に聞いた。

「そうだね。これからは恋人として一緒に行動も出来るね」
「その前に彼女たちの噂も流れるでしょうし……」

 こんな策士の恋人なんて、そんなにいないと思うけど、好きになっちゃった人なのよね~~。

「買い物は一緒に行けるの?」
「行けるようにしてきたんだけど?」
「……わかりました。でも、口は出さないで下さいね」
「どんな口?」
「幾つ下さい、とか、買い物の量を増やさないで下さい。私なんかに勿体ないです!」
「俺はキョーコの為なら勿体ないなんて思わないけど?」
「それがダメなんです! 一緒に行くならそれを守ってもらわないと、帰ってもらいます!」
「え~~~」
「甘えた声で言われても、ダメです!」

 大きな身体でお強請り目の蓮に、キョーコは折れてならないとキッと睨んだ。

 はぁ~~~。
 恋人との買い物がこんなに気を遣うなんて、普通かしら?

 キョーコの溜息の後ろで、蓮がニヤリと嗤っていた。

「でも、一緒に行ったら俺のモノだよね?」

《FIN》

こんな蓮様、うっとおしそうですけどいかがですか?(*´艸`)←オイ?

本当は恐ろしい暴走

おはようございます、カイラです爆  笑

なんだかんだで…自転車ぶらりも10回を超えましたグッ

どんだけ間延びさせるんだ?って感じですよね爆  笑

毎度の事ながらブログの出だしはノリノリですが…

昨日の内容の最後に…

もう心身共に限界を感じ…

もうどうする事も出来なくなってしまったカイラがいますショボーン

それではカイラはこの後、どうなるのでしょうか…?

そしてどんな行動を取ったのでしょうか…?

それでは本日もよろしくお願いします爆  笑

私は遂に「挫折」と言う選択肢を選ぼうとしましたショボーン

もう無理だよ…ショボーン

なぜ、こんな事をしているんだよ?

自分に問う…

苦しい…きつい…バカじゃないか?

涙が出そうになる…

自分の中でそんな思いが葛藤する…

ブログのネタ稼ぎの為か?

バカらしい…

ブログだって!?

俺は…俺だ!!

俺に出来ない事はない!!

他の人が2なら俺は3だ。

他の人が3なら俺は5だ。

他に人が5なら俺は10だ。

他の人が10なら俺は…100だ!!!

若い頃から「出来ません」「出来ませんでした」そんな言葉を使うくらいなら…

「切腹して死ね」と自分に言い聞かせてきた。

やるか…?

死ぬか…?

「やる」ではない…

「やってやろうじゃないか!ムキー

こうなるとカイラの暴走になる。

俗に言う覚醒なのだ。

もう、誰にも止められません。

任務遂行まで自制も効きません。

荒町だって?

見ていろよ!!

完全に暴走して近道を行かないで遠回りで向かうムキー

そして…

次は長町か!ムキー

負けないぞ!!

どりゃ〜〜ムキー

寺院巡りを始めた頃にとても優しく接していただいた寺院照れ

住職様、その節はありがとうございました照れ

当時はリハビリを兼ねてのんびり寺院巡りをしていたのに…

今はカイラの暴走になっています照れ

当時、手術&リハビリを含めて半年は入院生活と言われた…

それが奇跡の回復で手術も逃れ、2週間くらいで歩けるようになった。

健康ってありがたい…

人生で初めて思った時かもしれない…

そしてまた歩けるようになった事に感謝。

その感謝の気持ちを七福神や観音様、神様、仏様にお礼を兼ねて各所を巡った。

それが私のブログの始まりだ。

だけど…仕事が忙しくてブログを辞めようと思ったのは今までで1回、2回ではない…

正直に言う…

月に5回は辞めよう思う。

だけど…

睡眠時間が3時間しか取れなくてもブログを書いた。

熱が39度あってもブログを書いた。

ネタがなくても何か適当な事を書いてその場を凌いだ。

多分、このブログも「カイラの覚醒」で毎日書いていると思う。

このブログも任務遂行まで終わらない…

と言う事で…

もう、自分の意思ではなく…

自分の信念で最後の鉤取寺を目指しますムキー

どりゃ〜〜〜〜ムキー

オラオラオラ〜〜〜〜〜〜ムキー

次回…感動のゴールになるのか…?

「続く」

それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました爆  笑

全てに感謝ですグッ


暴走 関連ツイート

RT @domyu: あと、そもそも他所様の設定から暴走して時雨さんと戦う話を与太り始める癖をやめなさい
案の定、というか予想以上に二人揃って暴走w

で、え?フェスで活休とキャンセル発表があったの?

RT @kamizono144: 昨日も触れたけど生肉を食べる危険性って
お腹を壊す程度じゃなくウィルス感染がきっかけで
自己免疫機能が壊れ脳や骨髄や神経を攻撃しだす
「ギランバレー症候群」を引き起こす可能性もあるの
「はたらく細胞」ってアニメで例えるとキラーT細胞君とかが
暴…
RT @hazetsuri: @hyakutanaoki 百田さんの講演料の高さは。暴走トークで、結果的に安く感じると思いますヨォ!?

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