今はチャプター6でありまだクリアしていないが、途中までプレイした感想を書いておく。
一言で言うとこのゲームは「クローンゲー」である。
戦闘・ストーリー・システムの全てにクローン及びその技術が関わってくる。
ダンガンロンパのコロシアイがサバイバルに変わったような感じのイメージで、ノリもほとんど同じ。
モノクマのようなマスコットキャラクターも2人いるが、その掛け合いも大体同じようなノリ。
今回の大御所声優は中尾隆聖と野沢雅子というドラゴンボールコンビである。
ダンガンシリーズはコロシアイや処刑などと言った「死」と「絶望」がメインだったが、こちらはそれだけでなく全体的に倫理に反するような部分が目立つ。
クローンを始めとして、不倫や寝取られなども当たり前のように存在し、生々しい描写が多い(とは言え直接そういうシーンがあるわけではない)。ちなみに本作はサバイバルであるため空腹とストレスだけでなく便意も管理しなくてはならない。便意が限界まで達すると男女関わらず本当に漏らす。漏らす描写はないが、「悪臭」という状態異常にかかる。回避するにはトイレかペットボトルを使用しなければならない。初めてですよ。ここまでトイレに気を配らなければならないゲームは。
また、グロ描写もいくつかある。というか突然無残にメインキャラが殺されたりするシーンがある。苦手なプレイヤーはショックを受けるかもしれない。
戦闘は正直言うとかなり面倒である。難易度はⅠ~Ⅴの5段階ありⅢが推奨されているが、Ⅲでも難しい。Ⅱなら空腹などのサバイバル要素をほとんど気にしなくてよくなるのである程度楽になるが、それでも敵の攻撃は強力であり下手すると1~2撃でキャラは死ぬ。
味方が死ぬと所持していたアイテムがその場に散らばるが、強い敵を目の前にして悠長に拾っている時間はない。
このゲームはアイテム画面を開いている最中も時間経過するため荷物整理などしていると死ぬ。
しかも荷物の重量にも限度があり、メインキャラが重量オーバーするとその場から動けなくなるので強敵の前でモタモタしているとさらに犠牲者が増える。
荷物の管理や整理に慣れることが重要なポイントである。一番良いのは敵に殺されないことだが、このゲームのキャラは2週間ぐらいしか生きられないので寿命を迎えても死に、その場所にアイテムを全て落とすためいちいち拾うのがかなり面倒である。
その上死んだキャラを装置を使って生き返らせる必要があり、これも少々面倒。ちなみに復活時は幼年期の状態になるため装備や重量に制限がかかる上にHPも低いので死にやすい。
文章だけでは伝わらないかもしれないが、とにかく死んだらそのキャラのアイテムを回収し、拠点まで戻って蘇生させるという一連の動作が必要になるためすさまじく面倒。アイテムは消滅しないので拾わなくてもいいが、せめて武器は拾っておかないと敵へのダメージが減るので余計不利になる。
ゲーマーとしてはイージーモードでプレイするのはプライドが傷つくのでなるべく難易度は上げたいが、それでも難易度はⅡ以下をおススメする。Ⅲからは空腹・ストレス・便意の管理が厳しくなる。難易度Ⅳ以上はとても怖くてできそうにないしやったことがない。2週目をやる時はⅣでやってみるつもりではあるが・・・。
キャラクターへの愛着も今のところはダンガンシリーズの方が強い。ストーリーを全て見終えてこの印象が変わればいいが・・・。
そもそも女性キャラも当然のように老けるし、老化した後に水着姿になるイベントもあり誰も得をしないシステムである・・・。
戦闘についてもっと色々言いたいことはあるが詳しくはクリアしてから書こう。
とにかくこのゲームは食料・ストレス・便意・寿命・荷物などあらゆる管理が必要になり、難易度が高いほど面倒な作業ゲーになってしまうのでストーリーを楽しみたいなら低難易度にした方が良い。ドMゲーマーな私からのアドバイスです。
ストーリーもまだそこまで盛り上がっているわけではないが、ストーリー面で怒涛の伏線回収や衝撃の結末を見せてくれないと流石にキレる。失望させないでくれることを祈っている。
できれば明日の夜にはクリアしたい。
『俺のチャンドラ、ちゃんと約束を守ってる?』
姿は見えないのに、もう懐かしい
こんな声だっただろうか?とも思う
けれどもそれはきっと、僕の中のヒョンの記憶が…
少しずつ薄れてしまっているからなのだろう
ヒョン、どこにいるの?
そう、言ったつもりなのに声は出ない
どうして声が出ないのだろう、と不思議に思って首を抑えてみたら、ぬるりとした感触があって…
ゆっくりと、その右手を目の前に持っていったら…
「……っ……っは…あっ……夢…」
視界いっぱいに赤が広がって
何も見えなくなったと思ったら、現実に引き戻された
心臓が痛いくらいに速く鼓動を刻んで、
喉元までせり上がってきているような間隔
右手を確かめようとしたら、その手は僕を抱き締めているユノの胸についたような形になっていて…
「……ふふ、何だ…もしかして…」
そっと顔を上げると、ユノはすう、と寝息を立てているから寝ているのだと分かる
起こさずに済んだ事にほっとしたし、それに…
夢は恐ろしかったけれど、僕の右手はユノの寝汗で少し濡れていたから、そのせいなのかも、と思うと少しだけ心が落ち着いた
それにしても、肌寒い
羽毛布団を掛けて、ユノに抱き締められているから良いけれど…ユノの『寝る時はエアコンの温度を下げる』というのが理解出来ない
それなのに体温の高いユノは汗ばんでいるから、
まるでこどものようだなあと思って思わず笑ってしまった
ユノを起こさないようにゆっくりと右手を動かして掌を見ても、勿論赤く染まっていない
それでも少し不安で首元に触れてみる
「………」
傷は勿論塞がっていて、だからケロイドになっていて…
ほっと息を吐いて、それからユノの胸に顔を埋めた
アラームをセットしているけれど
まだ鳴っていないからまだ眠っていられる
けれど、また眠る事で、あの人が約束を…
と迫って来るのが怖くて…
ユノの寝顔を見ていようと思ったら、
すつきりとした瞼がぴくりと動いて…
「…ユノ」
「おはよう、チャンミン」
「ごめんなさい、起こしてしまいましたか?」
至近距離で綺麗な黒い瞳に見つめられると
それだけで気持ちが落ち着いていく
僕の中の黒いものや不安が
さあっと晴れていくような気がする
「実はずっと起きてた」
「え…そうなんですか?」
「ばれるかな?と思ったんだけど…
気付かれ無かったから、俺って俳優の才能も有るのかもしれないな」
そう言って笑うと、僕の額に口付ける
「…もしかして、やっぱり起こしてしまいましたか?」
夢を見て、魘されていたのかもしれない
以前にもそんな事が有ったから申し訳なくなってしまう
「そんな顔するなよ
チャンミンが苦しんでいる時に
傍にいられる事が嬉しいんだ
直ぐに声を掛けようと思ったけどタイミングを逃して…
そうしたら、チャンミンが擦り寄って来たから寝た振りしたんだ、ごめん」
「…恥ずかしいです、寝てると思っていたから…」
枕元に手を伸ばそうとしたら、ユノの手に掴まれた
「あ…スマホを…今何時か分からなくて…」
「俺が取るよ」
そう言うと、左手で僕の手を握ったまま反対の手で僕のスマホを取って渡された
時間を確認したら、早番ならばもう起きる時間だけれど、今日はユノと一緒に遅番だから、まだ余裕が有った
「…寒い」
「そう?俺には丁度良いし、何より夏でもこうやってチャンミンとくっついていられるし…」
「でも、電気代が…」
「今年は特別暑いだろ?
部屋の中でも熱中症の危険が有るって言うし…
病院に行く事を考えたら安いよ」
「でも僕には少し寒いから…」
『だから、もっと抱き締めて欲しい』
なんて言う事は出来なくて、
自分からユノを抱き締めた
「…幸せだな」
ユノの声が穏やかで、
穏やかなこんな時間が幸せだと思う
強く抱き着いてユノの匂いを吸い込んだら
「チャンミン」と呼ばれて顔を上げた
「何ですか?」
「ごめん、俺…幸せだなんて」
「どうして謝るんですか?」
眉を顰めて僕を…少し辛そうに見下ろしてくる
「今さっき、チャンミンが魘されていたのに
それを知っているのに『幸せ』だなんて…
俺は自分勝手だな」
「そんな事…」
確かに夢は見る
今でも毎日、あの人の影が、言葉が
僕の中にはあって、傷は時にじくじくと痛む
けれども、ユノと関わる事でほんの少しずつでは有るけれど、生きる意味を見い出す事が出来るようになって…
「僕は、あのまま…もしもユノに見つけて貰えなかったら、ずっと暗闇にいたかもしれません
生きる意味ももう分からなくて…
誰にもこの傷も何も見られたくなくて…
でも、今はユノにさらけ出す事が出来
るから」
もう、好きなひとを、好きだったひとを傷付けたくない
ヒョンには今更遅いと思われたって仕方無いけれど…
そもそもヒョンが今どこにいて、本当に僕を見ているのか、なんて分からないんだけど…
ユノを見上げたら、ふっ、と優しく笑って
何だか泣きそうな顔にも見える
「ユノ?」
右手を伸ばして頬に触れたら、
ユノの熱い手が重ねられた
「チャンミンは強いな」
「…どこがですか?」
過去にとらわれて、今だって殆ど動けずにいるのに
ヒョンの婚約者だった彼女に有っただけで、
ヒョンに似ている背中を見ただけで、
過呼吸になるくらい動揺したのに…
「そうだな…
『あの人』との事に、傷の事に触れても良い?」
どきり、と心臓が跳ねた
来週にはユノと一緒にあの人のいた、僕のいた街へ行く
ユノには過去の事だって殆ど全て話している
それでも、ユノから何かを言われる事は少し怖い
でも、ユノになら、
自分勝手だけれど受け入れて欲しいんだ
「大丈夫、です…」
声は少し掠れてしまって…
けれども、きっとユノはそんな僕の緊張もお見通しなんだ
握った僕の手に優しくキスをして、それがまるで
『大丈夫』と言っているみたいで泣きそうになる
「あまり蒸し返すのは良くないとも思うから俺から触れるのは…と思っているんだ
でも…」
「大丈夫です、ユノなら…」
「ありがとう
チャンミンは、例えどんな理由があったって…
こんなに大きな傷を付けられた、んだよな?
それなのに、どうして『あの人』を責めないでいられるんだろう、と思ったんだ」
言われて、多分初めて気が付いた
そうか、もしかしたら、『普通』ならば
恨んだりするのだろうか…?
でも、僕が追い詰めたんだと分かっている
それに…
「…言葉で言うのは難しいですが…
もしかしたら、ユノには分からないかもしれないですが…」
「え…」
傷付いたような顔
違う、ユノを排除したい訳じゃない
ユノには分からない、と言いたい訳じゃない
もどかしくてどうすれば伝わるのか分からない
「違っ、そうじゃないんです」
「…ごめん、最後まで聞くから
チャンミンが話しても良いなら教えて欲しい」
それでも優しく受け止めてくれようとする
どうして、あの人を苦しめた僕が
こんなに恵まれているのだろう
「ヒョンは…僕と同じでゲイ、でした
僕は親も亡くなっているから
家の事を考える必要も無かったんです
でも彼は家柄が良くて、跡継ぎだったから…
ずっと悩んでいたんです」
「そうか…チャンミンの所へも別れるように、とひとがやって来たって言ってたよな…」
小さく頷いて、続けた
「恋人関係を僕から解消してからも…
彼が悩んでいる事は想像に難く無かったし、
多分、同志のような気持ちはあって…
そして、ゲイなのに女性との方が、と身を引いた自分自身への後悔が大きいんです
だって、もしも僕がユノに
『女性との方が幸せになれる』
なんて言われたら、多分簡単には立ち直れません」
「うん…でもそんな事言わないよ」
「ふふ、分かっています
でも、僕は分かっていて、彼を苦しめるような事をしてしまったので…だから…」
「だから、仕方無い?」
本当は分からない
だって、考えないようにして来た
あの人の言った言葉
『生き残ったら、相手を想い続けて生きる事』
その言葉がただただ僕を生かして来たんだから
もしもそれが無ければ、
あの人が亡くなってしまった事で罪の意識に苛まれて僕も自らの命を経とうとしたかもしれない
「チャンミン?大丈夫か?」
「あ…すみません、考え事を…」
都合良く考えてしまえば
ヒョンは僕を生かす為に『生きて想い続ける事』
と言った、とも考えられる
それならば傷を付ける必要なんて無いのかもしれないけれど…
傷痕がある事で、いや、ヒョンを傷付けてしまった事で僕の人生は変わった
生きる意味も分からなくなってしまった
でも、この傷痕が有ったから、ユノに見付けてもらえた
何だか『あの日』以来、初めて
少しだけ前向きになれた気がした
「僕は、人殺しですか?」
「そんな訳無い
チャンミンは被害者、だろ?」
ユノに抱き着いて頭を振る
違う、ヒョンは加害者で被害者
僕も加害者で被害者だ
死んでしまったら、もう何もする事も出来ない
抱き締める事も抱き締められる事も
そして、僕は傷を負ったけれど
後悔する事も苦しむ事も…
「ユノが好きです、ごめんなさい」
ユノを抱き締めて、愛する事も出来る
「どうして謝るの?
じゃあ、俺もチャンミンが好きだって謝らないといけない?」
ユノの胸の上でまた頭を振ったら、優しく笑う声
「嫌な事を、苦しい事を聞き出してごめん
でも、話
る事はきっと、チャンミンにとって一歩進める事になるんじゃないかな…」
きっと、今の話じゃユノには何も伝わっていないのに
それでも受け入れてくれようとする
応えたい
今度は間違えたく無い
もしも、ヒョンが僕を生かしてくれたのならば
今度は誰かを幸せにする人生を送りたいんだ
「ごめんなさい…」
「何に謝っているの?」
「あ…」
ユノがそっと首に口付ける
僕の罪と、後悔の象徴
「俺は離れないよ」
何も障害が無ければ良かった
でも、今の僕たからユノに出会えて、
こんなにも好きになる事が出来た
まだ靄は晴れない
あの人の声が頭の中にこだまする
でも、諦めたくない
ランキングに参加しています
私のやる気スイッチになるので
ふたりにぽちっ↓で応援してくださいね
読んでくださりありがとうございます
ゆっくり進めているので、
ホミンのお話としては面白く無いだろうなあ、
と毎回どきどきしています
幸せなふたりに辿り着かせたいので
見守って頂けたらとても嬉しいです