新しい死人が走りはじめます
早速本篇を振り返ってみましょう。
前回ゴルツィネの元から無事に逃げ切ることが出来たアッシュたちはアジトでつかの間の休息をとります。
夜明け
英二がいないことに気が付くアッシュ
屋上で物思いにふける英二
「なんだ・・・もう起きたの?」
「おまえこそ・・・これ、おまえだろう?」(手当したの)
「覚えてないわけ?」
「覚えてるさ!痛かったからな!」
「あっそう!」
「なんだ?それ・・」
「ん?ああ、これ?お守りだよ!日本を発つとき妹がくれたんだ!」
「だけど、これ良縁って・・・何考えてんだか」
「日本が恋しいか?」
「ちょっとね・・正直言うと・・」
「・・・・・。」
「あの背の高い長髪の男・・・知ってるんだろ?」
「君が姿を消したのはあいつが原因じゃないの?」
「そんな悪い人にな見えなかったけど・・」
「ふっ・・奴が聞いたらどんな面するか・・」
「あいつはプロの殺し屋だ」
「え?」
「俺は人の殺し方をあいつに教わった・・・ディノの元で二年間・・あいつは俺の教師だった」
「そんな凄い奴が月龍と・・・」
「?!」
「シン!」
「気が付いた?」
「うぅ・・・」意識を取り戻すシン
「俺の仲間は?仲間はどこだ?」
「ほかの場所に連れて行かれた・・・俺たち別々の車に乗せられたんだ」
「大変だ・・・チャイナタウンに戻る・・俺がいかなきゃ仲間は皆殺しだ」
「月龍は皆を人質に俺を炙り出す気なんだ!」
「落ち着けシン!今お前が戻っても皆殺しにされるだけだ」
「あんたは自分の仲間じゃないからそんな事言えるんだ!」
「あんたは・・・」
「落ち着けと言っているんだ」
「力を貸すから・・・とにかく今は身体を治せ」
「お前には何度も助けられたからな・・」
「面倒みてやれ!英二!得意だろ?」
「まあね、誰かさんのお蔭で・・」
「アッシュ!みんなを助けてくれ!俺が引き込んじまったんだ!皆な俺の事を信じて・・・」
「わかってる・・心配するな・・・」
「た・・・助けてくれ・・」
「捕虜の中にお前がいたとは運がいい・・」
「ラオ・イェン・タイ・・・亡きショーターウォンの親友にして片腕・・」
「そして今はシン・スウ・リンの最も信頼する腹心・・・」
「お前はショーターを見殺しにしたアッシュに反感をもってるね・・」
「だからシンがアッシュに傾倒していくのを快く思っていない・・」
「てめぇのほうがよっぽど虫が好かない・・兄貴が腑抜けなのをいいことに好き放題やりやがって!」
「このラオはね・・・シンの異母兄なんだよラオの死んだ母親はシンの母親の姉なのさ」
「我々とは違い・・お前たちは仲の良い兄弟らしいな」
「弟を助けたくはないかい?ラオ!」
「あの青年にいったい何をさせるおつもりなのです?」
「そんな事を聞いてどうするの?」
「血の絆になりより苦しめられたあなたが、血の絆により人を貶めるのですか?」
「ブランカ!!」
「出過ぎた事をもうしました」
「厄介な事になったなぁ」
「李月龍だっけ?綺麗な面しておっかねぇ野郎だぜ」
「お前に似てるな」
「あんとき殺しときゃ良かったな・・」
「奴らの監禁場所が割れたぜ」
「ラオ!しっかりしろ!俺だよ!」
「急げ!行くぞ!」
「どうした?」
「いや・・何でもない・・・」
「なるほど・・・大したご子息ですな・・・とても10代の少年とは思えません」
「あれには随分と投資したのでね・・」
「ご子息は確かにただの少年ではない・・どの程度のリスクをお考えで?」
「頭さえ残っておればよい・・で?受けてもらえるかね?フォックス大佐!」
「お引き受けしましょ」
「ちょっと出てくる」
「なんだそのかっこ?職さがしか?」
「野暮用だよ」
「アッシュ!」
「あの・・・助けてくれてありがとう」
「仲間の具合はどうだ?」
「みんなタフだから大丈夫だとは思う・・」
「ショーターの事は言うなよ」「うん・・」
「ひとつ聞いていいかな?」
「ショーターも華龍みたいに廃人にされたのか?」
「そうなる前に俺が殺した・・」
「ラオ・・俺アッシュとは戦えないよ・・・」
「ショーター・・俺いったいどうすればいいんだ・・・」
以前住んでいた部屋でデーターを検索していると人の気配が・・
「おっと・・・父さんを撃つなよ!」「おっさん!」
「やっぱり戻ってきたな・・」
「英二は無事か?」「ああ」
「じゃ、あのデータと俺のクビは無駄じゃなかったってわけだ」
「おっさん・・・俺は・・」
「まあ、待てよ・・嫌味を言うために張ってたわけじゃない・・・」
「あんたずっとここに?」
「隣の部屋を借りてたんだ・・って言ってもニューズウィークの金だがな」
「クビになったんだろ?」
「恩に着せるわけじゃないが・・ぜひお前の力を借りたい」
「オーナーはフランク・ザレブ・・通称フロッグ、真上にあるペントハウスが奴のヤサさ」
「へぇ~羽振りがよさそうだな」
「奴は子供の調達係だった」
「ディノの経営するクラブに子供を買いに来るのは政府高官や社会的地位の高い連中ばかり・・」
「そこへ来たやつは証拠写真を撮られる。無論ディノはそんなもので彼らを強請ったりはしない・・保険さ・・。」
「だがフロッグは・・」 「小遣い稼ぎをしたってわけだな・・」
「何硬直してんだよ」
「男ばかりだ・・・」
「あたりまえだろ!ゲイクラブなんだから・・・」
「ほら、俺の腰に手をまわして・・カップルらしくするんだよ!」
「あんたが言い出したことだろ?しゃんとしろよ!」
「尻を撫でられたくらいで泣くこたぁねぇだろ?」
「俺なんか道を歩いていただけで、レイプされそうになったことが何度もあるんだぜ」
「女の気持ちがよ~くわかったよ!セックスの的になるってのはえれぇ~プレッシャーだぁ」
「ちょっとトイレ」
「・・・・・」
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「ひとりかい?」
「一杯おごらせてもらえないかな?」
「あいにく連れがいるんだ」
「それは残念・失礼」
「・・・!?」
「あ?なんだあいつは?」「ただのナンパだよ!」
「ナンパだぁ?俺ってものがありながらこの尻軽め!」
「来たぜ」
「なるほどカエルだな」
「ギャラをまだ貰ってなかったな」「フロッギー」
「アッシュ!何で生きて・・・」
「地獄から舞い戻ったのさ」
「証拠写真はどこにある?」
「もうねぇよ!全部処分した」
「ウソをつくなよ!随分景気がよさそうじゃないか?ええ?」
「お前があんなうまい商売を簡単にあきらめるわけがない」
「お前たちはげらげら笑いながら俺たちをレイプしたよな」
「あの時のシャッター音が今でも聞こえるんだ」
「カシャカシャ」
「カシャカシャ」
「よせ!アッシュ!」
「ハッ!」
「出すから・・・助けてくれ」
「これで全部だ・・俺が持っているのは・・・お前の写真も」
「頼む・・パパディノには・・」
「安心しな死人は口がかたいんだぜ」
落ち着きなくスマホをいじるフロッグ 「ちくしょう」ふと気が付くとドアのところに立つ人影が・・・。(フォックス大佐でした)
「誰だ・・あんた」
「あのハンサムな彼とどんな話をされたのか?」
「吐き気がするぜ!あの豚やろう」
「悪かったな・・・おっさん・・危うく殺すところだった」
「気にするな・・・辛いことをさせて済まなかった」
「ありがとう、アッシュ・・この少年たちの人権には十分配慮するよ」
「俺の写真を使えばいい・・俺は死人だ人間だ・・・いまさら恥もない」
いきなりライターで写真を燃やすマックス
「!!」
「もう忘れろ・・・」
「・・・・」
「いや、忘れられるもんならとっくにそうしているよな・・・」
「だったらもう思い出すな」
「こういうものに・・もうお前はもう支配される必要はないんだ・・」
ゴミ捨て場にフロッグの腕が・・・
過去にとらわれる必要はないんだといいながら写真を燃やすマックス
原作でもマックスのこのシーンはグっときます。
(残念だったのは予想どおり、マーディアのシーンがカットされていたこと、あのシーン好きなんですけどね)
フォックス大佐が登場して物語はクライマックスを迎えます、今までの敵とは違って軍人を相手にしなければならなくなったアッシュたち、傭兵VSストリートキッズの攻防がはじまります。
長くなるので後編へ続く
つづく
死人 出かけるときは忘れずに
松井先生の誓い(13話目)
の続きです。
で松井式の講座は、松井先生が神様から言われて始めたものだとお伝えさせて頂きました。
そして、見えないものに懐疑的だった私でも、信じざるを得ないような経験を何度もしてきたことをでお伝えしました。
今回から、松井先生に神様が降りてくるまでの少し不思議なお話を紐解いていこうと思います。
松井先生は愛知県の蒲郡という土地の出身です。
「40代までエゴにまみれた生活をしていた。」と本人も仰っておりましたが、松井先生に最初から神様が付いていたわけではありません。
昔は工場を経営していたこともあったそうですが、業績不振で倒産。
その後、浄水器のネットワーク販売などもしていたそうです。
そんな時、ある一人のヨガの行者Mさんとお知り合いになったそうです。
縁あってMさんと東京に出てくることになり、真言密教を指導されていたS先生と出会ったとのこと。
S先生は毎回100名を超える方々に仏教のお話をされる会を開催していたらしいのですが、それを見て疑問に思った松井先生が、S先生にこんな質問をされたそうです。
「どうして、こんな会をされているのですか?」
「松井君、人と反対のことをするのが成功の秘訣なんだよ。」
そして、S先生はご自身の昔話をしてくれたそうです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
学生時代、大空襲に遭い、焼夷弾の降る中を逃げ回った。
「川に逃げろ!川に逃げろ!」と叫び声が聞こえ、群衆はなだれうって川に向かった。
自分は反対方向に走ったが、前に高さ4メートルほどの塀がはちはだかっていた。
だが、ままよと思いっきり飛んだ。
上手く越えられ着地したら、今までの騒音が全く消えた上に、目の前には辺り一面、見事な花が咲き乱れている花畑だった。
川や道路には、死人の山だった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
「分かったかい?松井君。人と反対のことをするということが大切なんだ。」
そして、Mさんから「松井さん、これを読むと良いですよ。」と仏教の本を手渡されたものの、中を読んでも意味がまったく分からなかったとのことでした。
東京に出てきたのは良いものの、なかなか仕事が見つからず、Mさんの紹介で食養家のSさんのお宅でお世話になっていたそうです。
借金もあるし、蒲郡には祖母・母・妻・子供2人もいる状態で、何とかしないといけないのに…と心配で眠れず。
夜中の3時頃に目を覚ますと、タンスの上に一冊の本が置いてあり、何気なく見ると、「門外不出・秘伝書」と表紙に書いてあったとのこと。
中をめくってみると、病気を治す行法が書いてあり、朝までずっと読んでいたそうです。
仕事が見つからず時間はあったので、朝夕2回15日間、本に書かれていた通りの行法を行ってみたとのことでした。
そんな時、松井先生の妹さんが様子を見にきたらしいのですが、体の調子が良くないとのこと。
そこで行法通りのことを妹さんに行ってみたそうです。
しばらくすると、妹さんの身体が震え出し、顔が真っ青になり、冷汗が出てきて…。
突然、駆け出してトイレに駆け込んだかと思ったら、出てきた時にはスッキリした顔をしていて、何だか身体も軽くなって不思議だと言っていたそうです。
もしかしたら、これが仕事にならないだろうか…と、Sさんに相談して、Sさんの知り合いなどの所を回っていたとのことでした。
そんなことを半年ほどやっていた時、ある一人の女性に、「こんなことは止めた方が良い。」と言われたそうです。
なんでも、比叡山の僧が癌患者・重病の人達を治していたが、僧自身も癌にかかり非常に苦しんで死んだのを、お手伝いしていたので一部始終見ていたそうなのです。
せっかく良い仕事が見つかったのに…と残念に思っていたそうですが、真言密教を指導している会の忘年会があり、偶然にもS先生の隣の席になったそうです。
そこで松井先生は、S先生に今までの経緯を相談したのですね。
経緯を聞いたS先生は大いに喜んで、「松井君、どんどんやりなさい。大勢の人にしてあげれば喜ばれるよ。」と言われたそうです。
その話を聞いていた隣の男性が、「先生、私も松井君に教えていただいてよろしいですか。」と問うと、先生は即座に「あなたは駄目です。絶対にしてはいけません。」と答えられたとのことで、当時は松井先生もどうして私が良くて彼がダメなのか…と不思議に思っていたとのことでした。
忘年会の帰り道、S先生に言われたことを思い返していた松井先生。
こんなことを考えていたそうです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
今までの自分を振り返ってみると、全て自分のことばかり。
自分の欲ばかり。
他の人を思いやる心があっただろうか…。
人の為とやってきたことすらも、よくよく考えてみると自分に都合の良いことばかり。
よし、今後一切、自分の事は考えず全て人の為に生きてみよう。
~~~~~~~~~~~~~~~~~
神様が居る様な気がしたので次のような言葉で誓ったそうです。
「神様、もし今後、少しでも自分の欲の事を考えて行動するようなことがあればどうか殺して下さい。」
「少しでも自分のことを考えていたら殺して下さい。」などと…。
そんな誓いを誰が出来るでしょうか?
私のような凡人なら、一体何度死んでいたことでしょう。
絶望的な状況から、S先生という方に出会い、その人柄に惹かれて「人の反対のこと」をして生きていく決心をした松井先生。
そこから、徐々に松井先生の人生が大きく変わっていくのです。
<14話目に続く>
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書いたり、書かなかったりになると思います。その都度お知らせは致しませんのでご了承下さい(*・ω・)*_ _)ペコリ
帰らぬ夜トに雪音は?
るってことに……》
なんて…今度こそ緒が